一関監督署からのお知らせ(令和6年2月号)(岩手労働局)
岩手県における労働安全衛生の現状と対策に関する最新情報 岩手県では、令和5年度末までに、労働に関連する事故が197件報告され、これは前年度比で9件増え、約4.8%の上昇を示しています。特に注目すべきは、新型コロナウイルス感染症による事故を除外した場合、事故件数は167件に上り、前年の135件から大きく増加しています。さらに、この期間中には残念ながら1件の死亡事故も発生しており、労働安全に関する問題が依然として重要な課題であることが明らかになりました。
業種別で見ると、製造業、建設業、保健衛生業、商業、接客娯楽業で事故が増加しており、特に接客娯楽業での増加率は顕著です。一方で、運輸交通業では事故が減少しています。事故の原因を詳しく見ると、転倒や墜落、物体の飛来や落下などが主な要因であり、これらは全体の大半を占めています。これらの事故を防ぐために、一関労働基準監督署は令和6年度の労働災害減少目標を設定し、死亡事故をゼロにすることを目指しています。
冬季には、雪や氷による転倒事故や車両のスリップ事故が増えるため、特に注意が必要です。岩手県は雪が多い地域であり、冬季の事故は全体の約20%を占めています。そのため、岩手労働局では、冬季間の転倒事故防止を目的として12月から2月までを「冬季転倒災害防止対策強化期間」と定めています。この期間中には、安全委員会での審議や職場巡視、気象情報の活用、防滑靴の着用指導など、さまざまな対策が実施されます。
また、交通事故防止に関しても、冬道での安全運転が強調されています。スピードの低下、車間距離の確保、早めの出発などが推奨されており、悪天候時の安全対策が求められています。
令和5年10月4日からは、岩手県の最低賃金も時間額893円に改正されました。この改正は、使用者だけでなく労働者にとっても重要な情報であり、双方がこの変更を認識し、適切に対応することが求められています。
このように、岩手県では労働災害の防止と労働環境の改善に向けて、様々な取り組みが進められています。これらの努力が実を結び、令和6年度にはより安全な労働環境が実現されることを期待しています。
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