2023年度 高齢者雇用維持のための企業努力が明らかに

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令和5年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果~70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業は35.3%に(対前年差1.6ポイント増加)~(宮城労働局)

宮城県に位置する事業所を持つ、従業員数21名以上を抱える企業3,838社を対象にした調査結果を発表します。この調査は、高齢者の雇用維持と活躍の場を拡大するための各種措置の実施状況について、2023年6月1日時点での状況を明らかにするものです。

国は、高齢者が安定して働き続けられるように、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」を設け、企業に対して、65歳までの雇用確保を目的とした措置を取ることを義務付けています。これには、定年制度の廃止、定年年齢の引き上げ、継続雇用制度の導入などが含まれます。さらに、70歳までの就業機会の確保を目的とし、雇用に関する措置だけでなく、業務委託契約の締結や社会貢献事業への参加を促すような制度の導入も奨励されています。

調査結果によると、65歳までの高年齢者の雇用を確保している企業の割合は99.7%に達し、ほとんどの企業が高齢者の雇用に関する法律を遵守していることがわかります。その中で、「継続雇用制度の導入」を選択している企業が最も多く、その比率は65.9%です。また、「定年の引き上げ」を実施している企業も30.1%にのぼります。

一方で、70歳までの就業を確保している企業は全体の35.3%となり、特に中小企業ではこの割合が36.0%、大企業では23.4%となっています。65歳以上での定年を設定している企業も33.9%と増加傾向にあります。

66歳以上、そして70歳以上まで働ける制度を設けている企業の割合もそれぞれ47.3%、45.2%と増加しており、高齢者がより長く働ける環境が少しずつですが拡大していることが見て取れます。

このような動向は、高齢者の能力を社会で活かし続けることの重要性を反映しています。宮城労働局は、今後も未実施の企業に対して、労働局やハローワークを通じた指導や助言を継続し、生涯現役社会の実現に向けた取り組みを強化していく方針です。

この報告は、高齢者の雇用に関する現状を詳細に把握し、企業が高齢者の雇用維持や活躍の場をどのように支援しているかを明らかにすることで、今後の政策策定や企業の取り組みに役立つ情報を提供することを目的としています。

高年齢者雇用安定法の影響 宮城県企業の実施状況から見る未来予測

宮城県における高年齢者の雇用状況と措置の実施は、地域経済や労働市場に重要な影響を及ぼしています。高齢者の雇用を促進することで、経験豊富な労働力を活用し、人手不足の問題に対応することが可能になります。また、多様な年齢層の従業員が働く環境を作ることで、企業のイノベーションと生産性の向上にも寄与します。

宮城県の企業が高年齢者の雇用確保措置を実施することは、以下のように労働市場に影響を与えます:

  1. 労働力不足の緩和:宮城県を含む多くの地域では、労働力不足が経済成長の大きな障壁となっています。高年齢者の雇用を維持し、拡大することで、企業は経験豊かな労働力を確保し、この問題に対処できます。
  2. 多世代共生の促進:高年齢者を職場に継続的に組み込むことで、異なる年代の従業員間の交流が促進され、相互理解と協力の精神が育まれます。これは、職場のコミュニケーションとチームワークを強化し、企業文化の向上に貢献します。
  3. 社会保障負担の軽減:高齢者が長く働き続けることができれば、彼らの所得が保障され、退職後の生活に必要な社会保障の依存度を下げることができます。これにより、全体としての社会保障制度への負担が軽減される可能性があります。
  4. 経済活性化:高齢者が働き続けることで得た所得は、消費にも寄与し、地域経済の活性化につながります。高齢者の雇用が支える経済活動は、地域社会全体の豊かさを増す効果があります。
  5. 知識と経験の伝承:高齢者は長年の業務経験から得た専門知識や技能を持っています。これらを若手従業員に伝えることで、企業内のスキルセットを向上させ、競争力の強化に寄与します。

宮城県における高年齢者の雇用確保措置の積極的な実施は、社会的な連帯感を高め、経済的な持続可能性を実現するための重要なステップです。これらの措置は、地域社会の健全な発展を促進し、将来にわたって安定した労働市場を維持するために不可欠です。

「令和5年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します」はこちら

⇒ 詳しくは宮城労働局のWEBへ

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